特集2021.08.16

箒にまたがって戦う魔法使いのスポーツ!クィディッチ・眞柴啓輔さんに聞いた魅力

クィディッチと聞けば、映画『ハリー・ポッター』が思い浮ぶのではないでしょうか。クィディッチは、まさに 『ハリー・ポッター』に登場するスポーツを元にして、2006年にアメリカで競技として考案されました。現在は世界40か国でプレーされ、世界大会も開催されているベンチャースポーツです。プレイヤーは箒にまたがり、空中で戦います。試合で使用するボールはなんと4個!四方八方からボールが飛び交い、迫力いっぱいのスポーツです。

今回インタビューしたのは、クィディッチ日本代表として活躍する眞柴啓輔さん。眞柴さんはさまざまなベンチャースポーツに挑戦する中で、クィディッチと出会いました。今回は、眞柴さんにクィディッチのルールや魅力などお話を伺いました。

クィディッチは、魔法使いのスポーツ!フィールド上はボールが飛び交い迫力満点!

眞柴さんが「クィディッチ」を始めようと思った理由について教えてください。

もともと僕は「コーフボール」というマイナースポーツを長くやっています。(コーフボール選手としての眞柴さんの記事はこちら)コーフボールを普及する活動の中で、マイナースポーツにもたくさんの種類があることがわかり、コーフボール以外にも、いろんなスポーツに取り組みたいと思うようになりました。
たまたまそんなときに『ハリー・ポッター』の中に出てくるクィディッチの存在を知り興味を持ちましたね。

クィディッチはいつから取り組みましたか?

2018 年に日本クィディッチ協会が主催するクィディッチ体験会があり、それに参加した事がきっかけでクィディッチに取り組み始めました。
「あの魔法使いのスポーツは現実世界でどうやってプレーするの!?」と興味がわき、実際にプレーしてみると、男女混合球技である点や、ボールを複数使用することによって求められる戦略性などから、マイナースポーツの普及活動の中でもメインになると感じました。
なにより、クィディッチは世界40か国で取り組まれているので、世界へのステップが見えていたのも僕にとっての魅力の1つでした!

実際にクィディッチを始めてみて、いかがでしたか?

まだクィディッチは日本では2年ほどのベンチャースポーツで、歴史が浅いんです。クィディッチに取り組んだ最初の頃はルールが浸透しきっておらず、タックルも自由で危険な印象がありました。正面からぶつかりに行き、行動を止めることはOKなのですが、今は危険なタックルはやらないようになっています。始めた当初は「かなり激しいスポーツ」いう印象でしたが、次第にクィディッチの知識が深まっていき、みんなで楽しめるようになりました。

始めた当初から2年経ち、クィディッチの印象はどう変わりましたか。

現在の印象は「まさに、ザ・総合球技」ですね。試合中は体力、技術、頭脳、全部使います。「総合球技」の理由ですが、まずフィールドにはボールが4つあります。それぞれ使用用途があり、得点を入れるためのクアッフルと、ブラッジャーというボールに当てる用のボールがあります。ボールがフィールド上をさまざまな方向から飛び交うので、本当にカオスなんですよね。

カオスなんですね!最初は戸惑うことも多かったですか?

最初の頃は「今何が起こっているのか」と状況把握に戸惑いました。多分、誰もが通る道だと思います。ボールがどこにあるのか、フィールド上のどこで何が起きているのか把握するまでが最初は大変です。ですが状況把握に慣れれば、思いっきり身体を動かせるので楽しいスポーツです。

写真ⅰ:クィディッチをする眞柴啓輔さん(提供:眞柴さん)

クィディッチのポジションは4種類。それぞれの役割は?

クィディッチのルールについてお伺いしたいです。

「チェイサー(3人)」「キーパー(1人)」「ビーター(2人)」「シーカー(1人)」です。
得点の仕方としては、クアッフルと呼ばれるボールをゴールに投げ入れると10 点。スニッチと呼ばれる逃げるボールを捕まえると30 点がプラスされて試合終了になります。スニッチを捕まえるまでは試合は終わりません。

それぞれのポジションの役割を教えてください。

得点を重ねていくのができるのが「チェイサー」と「キーパー」、相手の得点を妨害することができるのがビーター、そして最後にスニッチを捕まえることができるのが「シーカー」という役割になります。この「シーカー」が『ハリー・ポッター』で言えば、ハリーのポジションです。

実際にやるときはボールや箒はどんなものを使うのですか?

箒は棒を代わりに使います。ボールは「ブラッジャー」用のものが3つ、「クアッフル」用が1つ。「スニッチ」に関しては、黄色い服にマジックテープでしっぽを付けた人がスニッチになります。
日本クィディッチ協会|How to Quidditch

実際に使用する道具

箒にまたがって自由自在に動き回れる!クィディッチの魅力

初めてクィディッチに挑戦する方に向けて、クィディッチの魅力を教えてください。

まずは原作通り、ちゃんと箒にまたがっていることです(笑)試合中は箒にまたがっていることがルールですが、それ以外は自由に動き回ることができるんです。例えば、サッカーのように「キーパー以外は両足以外を使ってはいけない」とか、バスケのように「ドリブルが必須」といったルールはありません。自由にボールを使えるし、触ることができます。パスも自由で、自由に走り回ることができます。広いフィールドを好き放題に動き回ることができるのがとても楽しいです。

自由に走り回ることができるんですね!

そうなんです。最初はルールがわからなくても、みんな走り回ることはできるため、楽しむことができると思います。「何が起きたのか」よくわからなくても、走り回って全力で身体を動かすことができるのがいいと思います。

ちなみに、今までの参加者の中で、どんな方が活躍されておりますか?

球技やっていた方は上手ですが、どのスポーツをやっていても活躍できると思います。練習会の参加者の方々では、サッカー、バスケ、ラグビー、バレー、野球、ドッジボールなど、スポーツ経験はさまざまです。野球をやっていた方は投げるボールが速く、ドッジボールをやっていた方はボールを相手プレイヤーに当てるのが上手でした。活躍する方の印象は、体力があって、しかも戦略脳な方。頭を使いながら、身体を動かすことが好きという方はかなり楽しめるのではないでしょうか。

「クィディッチ」練習会の参加者に直撃インタビュー!

写真ⅱ:練習会に参加されている方

クィディッチの練習会に参加されて、いかがですか?

KATAYABURI(チーム名)のメンバーになって半年が経ちました!『ハリー・ポッター』の映画を見て「あの競技ができるんだ!」と思い、クィディッチを始めました。今までやっていたハンドボールや野球の経験を生かすことができています。また頭も使うので、頭脳が鍛えられますね。何よりも空を飛んだ気分になれることが一番楽しいです。

クィディッチを始めて、感じた魅力を教えてください。

ポジションごとに誰でも得意分野を活かすことができるのが魅力です。みんな同じスタートラインなので、経験の差があまりありません。全員が、日本代表を目指すことができるスポーツだと思います!

これから参加される方にメッセージをお願いします。

チームは男女混合なので、思いやりとスポーツマンシップが大事なスポーツです。頭を使いながら、身体を動かすことが好きという方にはおすすめです。

『ハリー・ポッター』のスポーツをリアルに体験できる!

写真ⅲ:笑顔で話す眞柴啓輔さん

クィディッチには日本大会や世界大会はありますか?

日本大会も世界大会もあります!日本ではリーグ戦もやっていきたいと思っていますし、そのための練習用の交流戦も行なっています。ちなみに、クィディッチのチームは協会が把握しているだけでも、東京に4つ、大阪に1つ、沖縄に1つあります。ワールドカップもあり、世界ではアメリカやベルギーなどが強いですね。初めて日本がワールドカップに乗り込むタイミングなので、おもしろいと思います。

クィディッチの練習会に参加するために連絡先を教えてください!

まずはホームページをチェックしていただけたら嬉しいです。「体験会のお申し込みはこちら」というボタンがあるので、そちらをご確認ください。他には、ツイッター、インスタグラムのアカウントもあるので、DMをいただけたらと思います。

クィディッチで一緒に試合するメンバーはどんな方々でしょうか?

芸人さんや栄養士さんなど、いろんな方がいますよ。国籍も問わず参加しています。ベンチャースポーツの中でもクィディッチは個性的な方が多いですね。今や30名くらい練習に参加するようになり、人気が高まってきている印象です。

最後に、眞柴さんから初めてクィディッチに参加される方へメッセージをお願いします!

あの『ハリー・ポッター』のスポーツをリアルに体験できます!一緒に魔法を使って、グランド上を気持ちよく走り回りましょう!マイナースポーツはわからないとルールがわからないとおもしろくないと思うので、まずは練習会に参加してください。「楽しめるように」いつも考えているので、ぜひお越しください!

取材後記

『ハリー・ポッター』で有名なクィディッチ。そのクィディッチ日本代表の眞柴さんの語る姿から、溢れるほどのクィディッチ愛を感じました。練習会を見学させていただきましたが、参加者の皆さんが全員楽しそうで、終始とても雰囲気が良かったです!身体を思いっきり動かすので、初めて参加する方も本当に楽しそうでした。『ハリー・ポッター』ファンの方はぜひ、クィディッチを体験してみてはいかがでしょうか。

写真ⅳ:眞柴啓輔さん(左)とインタビュアーの津久井智子(右)

眞柴啓輔さんの情報はこちら!

ベンチャースポーツを楽しめるSports world

https://www.my-spw.com/

眞柴さんのSNS

Twitter
https://twitter.com/massy47
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https://www.instagram.com/massy47_sportsworld/